クールベ(ギュスターヴ・クールベ/Courbet)の代表作品・経歴・解説

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オルナンの埋葬

(1849年)油彩・画布 314×663cm ルーブル美術館/パリ

ギュスターヴ・クールベ(Gustave Courbet)
1819年6月10日生 - 1877年12月31日没
フランス / 写実主義
  • 絵画から「理想」を排除した画家、クールベ
  • 理論:同時代に活躍していた「ロマン主義」「新古典主義」を理想化・空想化していると否定し、絵画はもっと現実(リアル)を描くものと主張したクールベは、目に見えたものの本質を捉え美化せずにキャンバスに再現しようとしました。すなわち、当時サロンで最も権威の高かった古典絵画の模倣的な歴史画ではなく、低俗と見なされていた画題である庶民や労働者の姿、日常的な光景を描くべきという主張です。新しいレアリスムを追及した彼は、「天才」と讃えられる一方、「社会主義的」「野蛮人」ともされますが、今日では19世紀絵画界の重要な革新者として位置づけられています。
  • 写実主事の誕生:博覧会で大作が落選した際には会場近くに小屋を立て、そこで落選した作品を展示しました。これが世界初の個展といわれています。この個展の目録に記されたクールベの文章には「私は一人の人間として、自分は生きた芸術をつくりたいのだ」等と書かれ、これが後に「レアリスム宣言」と呼ばれ写実主義の幕開けを知らせるものとなりました。
  • 代表作品・作品解説
  • 【オルナンの埋葬】

    フランスの小さな村の埋葬の光景をまるで歴史画のように大きな画面の中に描いた斬新な作品として物議を呼んだ作品。芝居がかっていない現実的な葬儀の悲しみを描いている本作は発表当初非難の的でしたが、大げさで幻想的なロマン主義的絵画から離れ始めていた人々に受け入れられました。クールベ自身、「オルナンの埋葬はロマン主義の埋葬であった」と言葉を残しています。
  • 【画家のアトリエ】

    この作品はタイトルに「私のアトリエの内部、わが7年間の芸術的な生涯を要約する現実的寓意画」という言葉が続いているため自画像でもあり、集団肖像画でもあり、芸術の寓意画でもああるようです。全員が何らかの寓意をもって描かれており、画面右半分は友人含め彼ののレアリスム絵画を理解し支持する人々のグループで、画面左半分はクールベの芸術を理解しないグループと考えられています
  • 【石割り人夫】

    ボロボロになった服を着て黙々と作業に励む人物達、その顔は影に沈ませたり後ろを向かせることで鑑賞者にはっきりとわからないようになっています。光の演出や美化をしないで、社会の底辺の人物達をありのままに描いた本作は、画家の政治思想を訴えかける作品でもあり、「最初の社会主義的絵画」としても話題を集めましたが、第二次大戦中ドレスデン爆撃で焼失してしまいました
  • 【出会い(こんにちは、クールベさん)】

    画面右がクールベ、画面左にパトロンとその使用人が描かれています。クールベの媚びることのない(むしろふんぞり返っている)様子が印象的です。自己顕示欲の強かった画家は数多く自画像を残していますので、本作もそういった意味を持つ作品と考えられます。人物が落としている影は、クールベだけはっきり描かれ、他を木陰の中で曖昧にしているのも画家の自負心の暗示なのでしょう
作品 Pick Up
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画家のアトリエ
(1854-55年)

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石割り人夫
(1849年)

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出会い(こんにちは、クールベさん)
(1854年)

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女とオウム
(1866年)

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眠り
(1866年)

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パイプをくわえた自画像
(1845-50年)

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自画像(絶望の男)
(1843-45年)

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水浴
(1853年)

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シャンボール城
(1874年)

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村の若い娘たち


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