グリューネヴァルト(マティアス・グリューネヴァルト, Matthias Grunewald)の代表作品・経歴・解説

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イーゼンハイム祭壇画(第1面)

(1511-15年) 油彩・パネル ウンターリンデン美術館/フランス

マティアス・グリューネヴァルト(Matthias Grunewald)
1470/1475年頃生 - 1528年8月31日没
ドイツ / 末期ゴシック、ドイツ・ルネサンス
  • ドイツ絵画史上最も重要な作品の1つ『イーゼンハイム祭壇画』の作者
  • 位置づけ:ドイツの画家デューラーとよく比較されるグリューネヴァルトは、デューラーがイタリアを回り最新の技術を研究していたことに対し、ひたすらドイツ国内で制作を続けていました。そのため正確な描写力はデューラーに劣りますが、線や色の使い方、人体のデフォルメなどで宗教的な感情を劇的な効果で表現する技を持っていました。没後、長い間忘れ去られ、生年や詳しい活動歴、本名さえもはっきりとしていませんが、19世紀末頃から再評価されるようになり研究が進んでいます。
  • 代表作品・作品解説
  • 【イーゼンハイムの祭壇画(第1面)】

    第1面、第2面、第3面からなる祭壇画の第1面中央パネルは十字架上のキリストの左右に聖母マリア、マグダラのマリア、使徒ヨハネ、洗礼者ヨハネなどが描かれています。十字架上のキリスト像は、キリストの肉体に理想化を施さない、凄惨で生々しい描写が見事で、肉体はやせ衰え、首をがっくりとうなだれ、苦痛に指先がひきつっています。左パネルには聖セバスティアヌス、右パネルには聖アントニウスの像を表し、プレデッラにはピエタが描かれています。聖セバスティアヌスはペスト患者の守護神であり、聖アントニウスは「聖アントニウスの火」というライ麦から発生する病気の患者の守護神とされています。

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作品 Pick Up
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イーゼンハイムの祭壇画
第1面(中央パネル)
(1511-15年)

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イーゼンハイムの祭壇画
第2面
(1511-15年)

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イーゼンハイムの祭壇画
第2面(中央パネル)
(1511-15年)

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イーゼンハイムの祭壇画
第3面
(1511-15年)


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辱められるキリスト
(1503年)


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聖母とイエス
(1517-19年)


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クラナッハ(ルーカス・クラナッハ(父),クラナハ,Lucas Cranach der Altere)の代表作品・経歴・解説

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ヴィーナス

(1532年) 油彩・パネル 37 × 24 cm  シュテーデル美術館/フランクフルト

ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach der Altere)
1472年10月4日生 - 1553年10月16日没
ドイツ / ドイツ・ルネサンス
  • ドイツ・ルネサンスの画家。独特の官能美で描かれた裸婦像が有名
  • 位置づけ:ドイツ・ルネサンスの画家。同じ名前の息子もいるため、ルーカス・クラナッハ(父)と表記されることもあります。領主ザクセン選帝侯フリードリヒ3世に御用絵師として招かれ、ウィッテンベルクで工房を構えます。ここで大工房を構え、絵画制作に当たり分業化・組織化を進め、多くの注文に応えることが出来る体制を作りました。主に宗教画で多数の作品を残したほか、独特のプロポーションで描かれる妖艶な裸婦像も有名です。
  • ルターの存在:主に宗教画で多数の作品を残したほか、同時代人の宗教改革者マルティン・ルターの友人であったため、彼とその家族の肖像画や、宗教改革運動のための木版画も残しています。自身も市参事会員、市長として活動していたこともありました。
  • 代表作品・作品解説
  • 【ヴィーナス】

    同時代のイアリアはルネサンスが最盛期を向かえ、古代ローマ・ギリシャ神話にテーマを求め、女性の裸体像が頻繁に描かれていました。絵画の辺境であるドイツもその影響を受け裸体が描かれるようになりました。本作に描かれたギリシャ神話の愛欲の女神ヴィーナスは、同時代の画家デューラーティツィアーノらと比べて肉感的でなく、華奢で少女のように描かれています。小さい乳房と張り出したお腹、妖艶な目つきと、クラナッハ独特の官能美に溢れた作品となっています。
作品 Pick Up
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正義の寓意(アレゴリー)
(1537年)

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アダムとイヴ
(1526年)

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三美神
(1531年)

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ユディト
(1530年)

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マルティン・ルターの肖像
(1529年)


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エル・グレコ(El Greco)の代表作品・経歴・解説

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オルガス伯の埋葬

(1586 - 1588年) 油彩・カンヴァス 480×360cm サント・トメ聖堂/スペイン

エル・グレコ(El Greco)
1541年生 - 1614年4月7日没
ギリシャ・スペイン / マニエリスム
  • 大胆で繊細、スペインで活躍したマニエリスムの巨匠、エル・グレコ
  • 作風:引き伸ばされ、曲がりくねった人体が特徴のマニエリスム様式の中にあってさらに異彩を放っているエル・グレコ。大胆な構図と鮮烈な色彩、激しい明暗対比で描かれた作品は、圧倒的な存在感で鑑賞者に迫ってきます。その細部に目を凝らせば、おびただしい数の天使、華麗な装飾、震える人体など、驚くほど繊細な細部描写も見受けられます。大胆さと繊細さが画面の中で相乗し、特異な躍動感を作り出しているのです。
  • 経歴:ギリシャのクレタ島で生まれ、地元の画家のもとで修行をし、25歳で一人前の画家として登録されます。このときは伝統的なビザンティン美術を継承するの画家としての登録でしたが、より大きな活躍の場を求めて当時の芸術の中心地イタリアへと渡ります。ヴェネツィアで油彩技法や遠近法などのルネサンス様式や鮮やかな色彩を学ぶと、その後ローマへ渡り、ミケランジェロやラファエロ等の巨匠の作品に触れました。そして、38歳でスペインに渡り、「聖衣剥奪」の注文を受け華々しくデビューし、この地で73歳にまるまで精力的に制作に励みます。生前は多くの祭壇画の注文を受け成功を収めましたが死後急速に忘れ去られ、再び脚光を浴びるのは19世紀になってからでした。
  • 代表作品・作品解説
  • 【オルガス伯の埋葬】

    エル・グレコの最高傑作と名高いこの作品は、オルガスの領主で信心深いドン・ゴンサロ・ルイスが死去した時の伝説を元に描かれています。彼の葬儀のために天から聖ステファノと聖アウグスティヌスが黄金の法衣をまとって降臨し、亡骸を墓所に下ろそうとしています。構図は明白に2分割することができ、天界を表す画面上部は天界の聖人たちが淡い色調で幻想的に描かれているのに対し、現世を表す画面下部に描かれている人々は硬質に写実的に描かれています。画面全体には驚くほど多くの色彩が輝きを放っていますが、全体として美しい調和と躍動感溢れる画面作りに成功しています。 法衣に描かれた細やかな装飾などの細部も見所です。
作品 Pick Up
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聖衣剥奪
(1577-79年)

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羊飼いの礼拝
(1612-14年)

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受胎告知
(1590-1603年)

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第五の封印
(1608-1614年)

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トレド風景
(1597-99年)

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悔悛するマグダラのマリア
(1577年)

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ホルヘ・マヌエル・テオトコプリの肖像(画家の息子)


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ボス(ヒエロニムス・ボス/ボッシュ/ Bosch)の代表作品・経歴・解説


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快楽の園

(1505-16年頃) 油彩・板 91×162cm プラド美術館/マドリード

ヒエロニムス・ボス(Hieronymus Bosch)
1450年頃生- 1516年8月9日没
フランドル(ネーデルランド) / 初期フランドル派・北方ルネサンス
  • 精緻でどことなくシュール、聖邪を見つめ続けた画家、ボス
  • 人物像:ボスの生涯については記録がほとんどなく、本名がヒエロニスム・ファン・アーケンであり、絵を生業とした家系で育ち、町の裕福な娘と結婚したということくらいしかわかっていません。加えて裕福な信仰会に所属していたという記録もあり、生前は名高い画家として知られていたようです。
  • 作風:代表作である「快楽の園」を除いては、彼の作品の題材は、傲慢、愚か、貪欲、罪と罰などの「人間の愚かさ」に焦点が当てられています。そのような非道徳的な主題を、幻想的とも奇怪ともいえる不気味な怪物が跋扈する世界として描くとともに、執念すら感じる圧倒的な描きこみ量で私達の目を楽しませてくれます。この時代は疫病や災害などが続き、人々は世界の終末を感じ取っており、ボスの作品にはそうした当時の思想が強く関わっていたと考えられます。彼の影響はブリューゲルなどにも認められています。
  • 代表作品・作品解説
  • 【快楽の園】

    3連祭壇画として描かれ、左から「地上の楽園」「快楽の楽園」「地獄」と呼ばれています。最も有名で最も謎が多いのが中央パネルで、ここでは若者達が動物にまたがったり、果物をたべたり思い思いのことをして楽む「楽園の」様子が描かれていますが、罪深き人間の姿を描いたボスにとって、これは人間の堕落を描いた偽りの楽園の姿にも思えます。それに対比するかのように右の「地獄」では人間が、異形の怪物たちに支配されるおぞましい光景が広がります。今尚、特に中央パネルの真相について研究が進められています。

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    最後の審判
    (1485-1505年頃)

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    十字架を担うキリスト
    (1515-16年)

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    聖アントニウスの誘惑
    (1485-1505年頃)

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    賢者の石の切除
    (1475-85年)

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    この人を見よ
    (1475-85年)

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    東方3博士の礼拝
    (1510年頃)


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    ブリューゲル(ピーテル・ブリューゲル, Bruegel )の代表作品・経歴・解説

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    雪中の狩人

    (1565年) 油彩・板 117 × 162cm 美術史美術館/ウィーン

    ピーテル・ブリューゲル(Pieter Bruegel )
    1525/30年生 - 1569年9月9日没
    ネーデルランド / 北方ルネサンス
    • 目を楽しませる、「農民画家」ブリューゲル
    • 作風:人間味溢れる農民の姿や、遊びに興じる庶民を多く描いたことから「農民画家」と呼ばれるブリューゲル。先輩画家ボスの影響を強く受けていますが、ボスが人間の根源の醜さを描き出したことに対しブリューゲルは愚直な人間の人間らしさをそのまま描いた点が大きく異なります。北方ルネサンス特有の精緻な細部描写は鑑賞者の目を長い時間楽しませてくれるとともに、そこに隠された寓意を読み解いていくのも鑑賞の楽しみとなっています。
    • 画家一家:ブリューゲルには、同名のピーテル・ブリューゲルという長男がおり、彼もまた画家であったため、区別するためにブリューゲル・父と言われることが多いです。長男は地獄の絵を描いたということで「地獄のブリューゲル」と通称される画家で、父の模作を多くり、次男のヤンは静物画、特に花の絵を得意として「花のブリューゲル」と通称されています。また、ブリューゲル家は五代に渡り10人を超す画家を輩出しています。
    • 代表作品・作品解説
    • 【雪中の狩人】

      手前には犬を連れた狩人、奥には氷の上でスケートなどの遊びに興じる人々が描かれた、季節画のうちの「冬」を描いた作品。狩人たちの狩りの収穫はどうやらうさぎ1羽だけだったようで、帰郷の足取りは重く、犬の尻尾も垂れ下がっています。そんな冬の厳しさを主題におきつつも、奥で遊びに興じる人々や雪に覆われた雄大な自然の姿を同時に描き出すことで、画面が暗くなりすぎずに「冬」のもつ人の温かさや自然の美しさをも楽しむことが出来ます。
    • ブリューゲルの画集、関連書籍、グッズ紹介
    • ブリューゲル (ニューベーシック) (ニューベーシック・アート・シリーズ)

      ブリューゲル (ニューベーシック・アート・シリーズ)

      デューラーと並び北方ルネサンスを実現し近代絵画の原点を創った、16世紀ネーデルラントを代表する画家ブリューゲル。農民の風俗等を描いた作品も多いことから「農民画家」とも呼ばれたブリューゲルの生涯と作品を鑑賞する。(「MARC」データベースより) by Amazon

    • ブリューゲルの宴 (イメージの森のなかへ)

      ブリューゲルの宴 (イメージの森のなかへ)

      画家別に構成された、一気に読み通せる名画の鑑賞の手引き。専門用語を使わない、日常の言葉に徹した本文と、数多くの鮮明な部分図版を駆使した解説によって、お仕着せの結論では無く、読者自身が新たに何かを発見し、新鮮な感動を体験できるよう導いて行く。 人間への、つきることのない共感……「ブリューゲルの宴」。克明にしるされた生活のシーンをたどってゆくうちに、もう美の扉は、あなたの感性に開かれています。 by Amazon

    • ブリューゲル (アート・ライブラリー)

      ブリューゲル (アート・ライブラリー)

      巧みな表現で農民生活を描写したが、一方で粗野との評価もされたブリューゲル。20世紀に再評価された画家の世界を、「子供の遊戯」「死の勝利」等のカラー図版と簡明な解説、画家論、年譜等により紹介する。〈ソフトカバー〉(「MARC」データベースより) by Amazon

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    バベルの塔
    (1563年)

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    ネーデルラントの諺
    (1559年)

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    叛逆天使の墜落
    (1563年)

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    農家の婚礼
    (1568年)


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    子供の遊戯
    (1560年頃)


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    穀物の収穫
    (1565年頃)


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    絞首台の上のかささぎ
    (1568年頃)


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